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神戸市灘区の船曳耳鼻咽喉科・めまいクリニックです。

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治療方針policy&FAQ

治療方針

当院では
「自分が受けたい、あるいは家族に受けてほしい」と思う医療を提供することを目標にし、日々努力していきたいと思います。


FAQ よくあるお問い合わせ

子供の中耳炎・蓄膿がなかなか治らないのですが、、
5歳以下のお子さんで、病院でお薬をもらって飲んでいるのになかなか蓄膿や中耳炎がすっきりしないとご心配の方も多くおられると思います。お子さんが幼いと免疫も十分に外敵のウイルス・細菌を経験していないのと、耳と鼻の間の耳管がまっすぐのため鼻炎がすぐ中耳炎につながりやすいなどの理由から5歳くらいまでは耳・鼻のトラブルが長引くこも多いのは事実です。抗生物質、消炎剤などで、耳の痛みなどは消えても鼻炎が残り、中耳に水がたまる滲出性中耳炎などの状態が続くことがあります。この場合、中耳の粘膜の性質が変わってしまうことで、癒着性中耳炎や慢性中耳炎、難聴などの後遺症が残る可能性があるため、そのような状態になっていないことを確認することが大事です。逆に、5−6歳を過ぎた頃からは、大部分のお子さんは免疫機能の発達、耳管の形の変化などにより耳、鼻のトラブルの頻度が徐々に減っていくことが多いです。ですので、ご両親にとって、お子さんの鼻炎・中耳炎は、ある意味 「ゴールのあるもの」ですので、なんとかその時期を乗り切っていただきたいと思います。当院では、お子さんの鼓膜の状態などをビデオなどで見ていただきながら、説明させていただき、治療についてご両親と話し合いながら進めていきたいと思います。 


めまいの診断のための検査はどうしますか?

めまいの診断で最も重要な情報は、いつ、どんなめまいが起こり、それがその後どのような経過か?などの病歴です。これら病歴の問診にて、かなりの確率でめまいの原因となっている病気は絞り込むことができます。めまいの原因として、最も患者さんが多いものは、三半規管に耳石が引っかかっることで起こる、良性発作性頭位めまい症(Benign Paroxysmal Positional Vertigo, BPPV)と呼ばれるもので、統計にもよりますが、50%から70%のめまいがBPPVが原因と報告されています。このBPPVの診断に最も重要な検査は頭位眼振検査という検査で、座った状態から寝た状態になった時の目の動きを記録し、解析します。次に頻度の多い原因はメニエール病です。これには、聴力の検査に加えて、頭位眼振検査と三半規管の機能を測る回転検査などが重要な意味を持ちます。また眼振としては異常が見出しにくいものの、重心動揺検査では異常が見つかりやすい、肩こりなどが原因のめまいもあります。当院では、出来る限り初診時にこれら検査を受けていただき、その日のうちにある程度の結論を出すことを目標にしています。

めまいの治療はどんなものがありますか?
めまいの治療は、実はめまいの原因によって、大きく異なってきます。まず、頻度の多いBPPVでは、なるだけ正確に三半規管に引っかかっている耳石の位置を頭位眼振検査により割り出し、その耳石を元の耳石器に戻すような理学療法が中心の治療になります。また、メニエール病が原因であれば、有酸素運動や睡眠時間の確保などの生活習慣の改善と、調子が悪くなりそうなときの頓服等による早めの対処が中心の治療になります。また、頸部に原因があると思われる場合には、筋緊張を和らげるような薬の内服や肩こりなどに対する対処が中心になり、脳の血流低下が原因と思われる場合には、脳循環改善剤が中心になります。その他、めまい一般に言えることですが、平衡訓練と呼ばれる一種のめまいのリハビリはかなり効果が期待できます。これは、スケート選手が訓練によりスピンのあとふらつかなくなる仕組みと似ていて、脳内の神経回路のリプログラミングのような仕組みを利用したものです。

私のめまいは再発するでしょうか?
めまいでお困りの患者さんにとって、以前に経験しためまいが再発するかどうか?はとっても重要な関心事だと思います。めまいが再発するかどうか?については、治療と同様にめまいの原因によって大きく異なります。例えば、ウイルス感染が原因と考えられる、一側の内耳機能が低下する前庭神経炎は、基本的に再発することはありません。一方、メニエール病はストレスなどが多い状況が続いたりすると再発する可能性があります。また耳石が半規管に引っかかって起こるBPPVも同様に再発する可能性のある病気です。また、現在のところ、これら疾患のめまい再発予防に効果があることがはっきりしている薬物はありません。しかし、これら再発する可能性のある病気でも多くの場合、生活習慣を改善あるいは工夫することで再発する可能性を減らす事ができることが多いです。これら工夫はめまいの原因や患者さんの生活環境等で様々ですが、当院では、特に再発の可能性を減らす生活習慣の工夫を見つける手助けをしたいと考えています。

内服薬や点鼻薬以外のアレルギー性鼻炎の治療は有りますか?
花粉症で、お困りの方は多いと思います。季節性の場合もですが、通年性の場合には特に内服薬や点鼻薬などのみで対応するのみではなかなか大変な場合も多いと思います。この場合には手術治療や免疫療法など幾つかの選択肢があります。まず、通年性の場合で、鼻以外の症状(具体的には目のかゆみや喘息など)がない場合には、鼻粘膜に対する手術療法が有力な選択肢になると思います。この場合、当院では対費用効果、侵襲性などのバランスを考えて、トリクロロ酢酸による化学的下鼻甲介焼却術をお勧めしています。また、アレルギーの原因がスギのみの場合には、スギに対する免疫舌下療法も選択肢になると思います。この治療は数年間毎日低濃度スギ花粉アレルゲンの舌下を続ける必要が有りますが、根本治療になる可能性があり、治療法の候補として考えてみることをお勧めします。

参考文献
1,船曳和雄 耳鼻咽喉科診療スキルアップ32ー私のポイントー問診からめまいはどこまで診断できるか? p41-44. 2016
2,船曳和雄、内藤泰 内科診断の道しるべ その症候、どう診る どう考える 頭頸部 めまい
medicina, 53巻、4号、増刊号、別冊 P152-155. 2016
3,船曳和雄 ENT臨床フロンティア めまいを見分ける・治療する めまいの検査法 前庭眼反射のみかたとその解釈 P104-110.
4,Funabiki K, Naito Y, Honjo I, Vestibulo-Ocular Reflex in Patients with Meniere's disease between attacks. Acta Otolaryngol, 119, P886-891, 1999.
5, Funabiki K, Naito Y, Matsuda K, Honjo I, A new vestibulo-ocular reflex recording system designed for routine vestibular clinical use. Acta Otolaryngol, 119, p413-419, 1999.
6, Funabiki K, Naito Y, Validity and limitation of detection of peripheral vestibular imbalance from analysis of manually roted vestibulo-ocular reflex recorded in the routine vestibular clinic. Acta Otolaryngol, 122, p31-36, 2002.
7, 田浦晶子、清水章子、他、頚性めまい症例における重心動揺検査の特徴的検査所見の検討 Equilibrium Res Vol71(2), p87-95, 2012.



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